○大阪南消防組合消防無線局管理規程
平成25年8月16日
規程第7号
第1章 総則
(趣旨)
第1条 この規程は、法令に定めるもののほか、大阪南消防組合警防規程(平成25年柏原羽曳野藤井寺消防組合規程第6号。以下「警防規程」という。)第31条に基づき、大阪南消防組合(以下「消防組合」という。)が設置する無線局の運営について必要な事項を定める。
(定義)
第2条 この規程において掲げる用語の意義は、次の各号に定めるところによる。
(1) 無線設備とは、無線電信、無線電話その他電波を送り、または受けるための電気的設備をいう。
(2) 無線局とは、無線設備及び無線設備の操作を行う者の総体をいう。
(3) 基地局とは、陸上移動局または航行移動局と通信を行うため、消防組合が陸上に設置する移動しない無線局をいう。
(4) 陸上移動局とは、陸上を移動中または特定しない地点に停止中に無線通信を行う無線局をいう。
(5) 卓上型固定移動局(以下「固定局」という。)とは、一定の固定地点の間の無線通信を行うため、消防組合が設置する無線局をいう。
(6) 携帯型移動局とは、陸上を移動中またはその特定しない地点に停止中に無線通信を行う無線局で、その無線設備を携帯することができるものをいう。
(7) 消防系無線とは、主として消防部隊が使用するものをいう。
(8) 消防波とは、統制波1、統制波2、統制波3、主運用波2、消防波1及び消防波2の周波数をいう。
(9) 救急系無線とは、救急隊が使用する消防波3をいう。
(10) 防災相互波とは、災害現場における警察機関、消防機関、行政機関、その他ライフラインに関する公共機関との通信を実施するための周波数をいう。
(11) 無線統制とは、大規模災害または管内全域に災害が多発し、無線通信の輻輳を防止するため、消防組合の基地局(以下「本部基地局」という。)の指示により、陸上移動局及び固定局からの送信を制限することをいう。
(12) 署活動系無線局とは、災害現場の指揮及び命令並びに情報の収集及び伝達並びに業務執行上必要な事項の通報及び連絡に使用するための署活動用無線局で、400メガヘルツ帯の陸上移動局をいう。(以下「署活動局」という。)
(13) 無線局統括責任者(以下「統括責任者」という。)とは、無線局の運営に関する事務を統括する者をいう。
(14) 無線局管理責任者(以下「管理責任者」という。)とは、無線局の管理等に関する事務の責任者をいう。
(15) 無線従事者とは、消防本部または各署所において無線設備の保守及び運用を行う者で、総務大臣または地方総合通信局の免許を受けたものをいう。
(16) 無線取扱者とは、無線設備の操作を行う者(前号に掲げる者を除く。)をいう。
(17) 指令当直責任者とは、指令第一課及び指令第二課(以下「指令課」という。)の課長(以下「指令課長」という。)、参事または課長補佐で当務日の指令課上席者をいう。
(統括責任者及び管理責任者)
第3条 消防長は、無線局の管理運営を確保するため次の無線局責任者を置くものとする。
(1) 統括責任者を置き、消防署長の職にある者をもって充てる。
(2) 管理責任者を置き、指令課長の職にある者をもって充てる。
2 消防長は、前項各号の無線局責任者に効率的な運用を実施させるため、無線局の管理運営に関する指針を示すものとする。
(1) 無線局の設置場所に関すること。
(2) 無線従事者等の確保に関すること。
2 管理責任者は、次の各号に掲げる事務を処理する。
(1) 無線局の適正かつ効果的な運用を確保し、無線の運用及び無線設備の保全並びに点検に関すること。
(2) 無線局の必要な各種の申請、届出等法定手続に関すること。
2 無線局等の呼出名称は、統括責任者が定める。
(陸上移動局等)
第6条 陸上移動局は、統括責任者の指定する消防自動車、救急自動車、その他必要な車両等(以下「車両」という。)に設置する。
2 携帯型移動局及び可搬型移動局は、統括責任者が指定する場所に設置する。
3 統括責任者は、前2項の指定について消防長に報告しなければならない。
(無線従事者の確保)
第7条 本部基地局には、無線従事者を常時勤務させなければならない。
2 陸上移動局、固定局及び携帯型移動局には、各分隊ごとに無線従事者を常時1人以上勤務させなければならない。
3 統括責任者は、前項の要員確保のため養成に努めなければならない。
(検査時の準備等)
第8条 管理責任者は、電波法(昭和25年法律第131号)第73条の規定により無線局検査の実施通知があった場合は、事前に無線設備の点検及び法定備付書類等の整備を行い、検査が円滑に行われるよう準備しなければならない。
2 無線従事者は、管理責任者の指示を受けたときは、検査時に立ち合わなければならない。
3 統括責任者及び管理責任者は、近畿総合通信局から検査結果に基づき改善の指示等があった場合は、当該指示等に対し適切な措置を行うとともに、報告の必要な事項については速やかに報告をしなければならない。
(周波数の区分)
第9条 無線局において使用する周波数(連絡用無線において使用するものを含む。)は、管理責任者が定める。
第2章 運用
(通信)
第10条 無線局における通信の要領は、次に示すところによる。
(1) 通信を行うときは、自局の呼出名称(免許状記載のもの。)を附して出所を明らかにし、その名称の一部をも省略してはならない。
(2) 通信は、端的に要領よく、正確に行うものとし、通信上の誤りを知ったときは、直ちに訂正し、不必要な通信を行ってはならない。
(3) 相手局の呼出し、または試験電波を発射しようとするときは電波を発射する前に聴取し、他局の通信に混信を与えないことを確かめた後に行い、混信を与えるおそれのあるときは、その通信が終了した後でなければ呼出、または試験電波を発射してはならない。ただし、緊急通信を行う場合はこの限りでない。
(4) 自局の呼出しが、他の既に行われている通信に混信を与える旨の通知を受けたときは、直ちにその呼出しを中止しなければならない。試験電波の発射についても同様とする。
(5) 自局に対する呼出しを受信したときは、直ちに応答しなければならない。
(6) 自局の受信上、特に必要があるときは、自局の呼出名称の次に「感度」または「明瞭度」を表わす数字を送信するものとする。
(7) 「至急」を前置きした呼出しを受信した無線局は応答する場合を除き電波を発射してはならない。
(本部基地局等の運用)
第11条 本部基地局は、常時消防署所の固定局(以下これらを「署所局」という。)並びに陸上移動局(署活動局を除く。)の通信状況を把握し、無線通信の適正かつ効率的な運用を図り、通信が輻輳し、または輻輳が予測される災害にあっては、陸上移動局の使用チャンネルを指定するものとする。
2 署所局は、次に掲げる場合に運営するものとする。
(1) 災害の多発等により、本部局から特別な配備体制が発令されたとき。
(2) 消防系無線が輻輳し、業務に重大な支障を生ずるおそれがあるとき。
(3) 試験通信及び訓練のための通信として使用するとき。
(4) 指令管制システムの各出場指令において、指令回線切断時の音声指令として使用するとき。
(5) 前4号に掲げるもののほか、業務執行上必要な通報及び連絡をするとき。
3 署活動局における通信の運用について必要な事項は別に定める。
(基地局等の開局)
第12条 本部基地局及び固定局は常時開局するものとし、陸上移動局は、次に掲げる場合においてのみ開局するものとする。
(1) 無線設備を積載している車両が常置場所を離れているとき。
(2) 本部基地局から開局の指示を受けたとき。
(3) 有線施設の通信が途絶したとき、または途絶するおそれがあるとき。
2 携帯型無線機は、災害出場時、災害訓練実施時または災害指令情報が他の手段で受信できない場所に居るとき使用するものとする。但し、統括責任者が必要と認めた場合、使用することができる。
3 無線従事者及び無線取扱者(以下「無線従事者等」という。)は、開局した陸上移動局が同一場所に2局以上ある場合は、本部基地局の承認を得たのち1局の陸上移動局を残し、閉局することができる。
4 無線従事者等は、無線局を開局中はみだりに無線設備から離れてはならない。
5 府内共通波及び全国共通波は、広域災害発生時または発生する恐れがある時、並びに応援協定等の運用に限り使用するものとする。ただし、指令当直責任者が必要と認めるときは、この限りでない。
(無線局等の聴取及び即応の義務)
第13条 開局中の無線局は、常に通信状況を聴取し、呼出しに即応しなければならない。
(無線統制の発令及び解除)
第14条 無線統制の発令及び解除は、次のとおりとする。
(1) 指令当直責任者は、災害の発生状況等により必要と認めるときは、無線統制を発令するものとする。
(2) 指令当直責任者は、災害の発生の推移により、無線統制の必要がなくなったと認めるときは、無線統制を解除するものとする。
(無線統制の種別)
第15条 無線統制の種別は、次のとおりとする。但し、署活動局を除く。
(1) 第1統制 本部基地局が消防部隊を指定して行う統制。
(2) 第2統制 本部基地局、現地指揮本部及び現地中隊長間のみ送信できる統制。
(3) 第3統制 本部基地局及び現地指揮本部間以外は、送信を禁止する統制。
(周波数の切替え)
第16条 消防活動(警防規程第2条第5号に規定する消防活動をいう。以下同じ。)または警防業務(警防規程第2編に規定する警防業務をいう。以下同じ。)のために消防部隊の陸上移動局(署活動局を除く。)を開局したときは、主として消防波1を使用し、指令当直責任者から周波数の指定があれば指定された周波数を使用しなければならない。
2 火災等の災害出場時における救急隊は、消防隊と同一の周波数を使用しなければならない。
3 指令当直責任者は、災害が多発した場合その他必要があると認める場合は、その都度周波数を指定することができる。
4 陸上移動局(署活動局を除く。)は、周波数の指定を受けた場合にあっては、直ちに当該指定の周波数への切り替えを行うものとし、警防活動または警防業務が終了した場合にあっては、その旨を報告し、消防隊は消防波1、救急隊は消防波3に切り替えるものとする。
5 陸上移動局(署活動局を除く。)は、第2統制及び第3統制が発令された場合において、緊急の連絡等必要な場合、周波数を切り替え送信することができる。
(陸上移動局間の交信の制限)
第17条 陸上移動局(署活動局を除く。)相互間の交信は、災害現場等で行う場合を除き、本部基地局の承認を受けて行わなければならない。
(災害時の交信)
第18条 現場指揮本部(警防規程第36条に規定する指揮本部をいう。以下同じ。)設置後の本部基地局との通信は、現場指揮本部が指定した陸上移動局と実施する。
第3章 無線設備点検等
(試験電波)
第19条 無線設備は、機器の試験または調整のために試験電波を発射することができる。この場合における感度区分は、管理責任者が定める。
(日常点検)
第20条 無線従事者等は、毎日1回以上、無線設備の無線感度テストを行う場合または無線設備を使用する場合、当該無線設備の点検を行わなければならない。
(精密点検)
第21条 管理責任者は、無線設備の適正な維持及び運用に必要があると認めるときは、その指定する者に無線設備の点検をさせなければならない。
(無線設備の修理等)
第22条 前条の規定による指定を受けた者は、点検の結果、無線設備に異常がある場合は、直ちに管理責任者に報告するとともに、適当な措置をしなければならない。
2 管理責任者は、前項の規定による報告を受けた場合は、起案書により、修理等の措置を消防長に申請しなければならない。
(無線設備の取扱い)
第23条 無線設備は、丁重に取扱い、不調及び障害をきたさないよう注意するとともに、常に適正な状態に保たなければならない。
(携帯型無線機の管理)
第24条 携帯型無線機は、庁舎内の適当な場所に保管しなければならない。
第4章 備付書類等
(無線業務日誌等)
第25条 本部基地局には、通信試験結果表及び無線業務日誌(様式第1号)を備え、必要事項を記録しなければならない。
2 管理責任者は、第1項の無線業務日誌を毎日確認し、2年間保存しなければならない。
3 無線局には、法令により次による書類を備え付け、所要の事項を記録保存しておかなければならない。
(1) 指令課
ア 免許状
イ 無線局の免許、申請書及び関係書類(申請書類の写し)
ウ 無線局検査簿(法令上省略可能)
エ 無線従事者選解任届簿
オ 無線業務日誌(法令上省略可能)
カ 工事設計書
キ 電波法令集(法令上インターネットで最新の法令を確認できる環境であれば省略可能)
(2) 固定局の備付書類
ア 免許状
イ 無線局の免許、申請書及び関係書類
第5章 その他
(その他)
第26条 この規程の施行について必要な事項は、消防長が定める。
附則
(施行期日)
1 この規程は、平成25年8月1日から施行する。
(規程の廃止)
2 柏原羽曳野藤井寺消防組合消防本部消防無線局管理規程(昭和58年柏原羽曳野藤井寺消防組合規程第3号)は廃止する。
附則(平成28年5月31日規程第3号)
この規程は、平成28年6月1日から施行する。
附則(平成30年12月21日規程第5号)
この規程は、平成31年4月1日から施行する。
附則(平成31年3月28日規程第6号)
この規程は、平成31年4月1日から施行する。
附則(令和5年12月26日規程第14号)
この規程は、令和6年1月1日から施行する。
別表第1(第5条関係) 無線局の種別
無線局種別 | 名称または運用場所 | 区分 |
基地局・固定局 | 消防本部 | 消防波 |
藤井寺分署 | 消防波1 | |
柏原分署 | ||
国分出張所 | ||
羽曳野出張所 | ||
高鷲出張所 | ||
陸上移動局 | 消防本部 | 消防波 (車載無線・携帯無線) |
藤井寺分署 | ||
柏原分署 | ||
国分出張所 | ||
羽曳野出張所 | ||
高鷲出張所 |
別表第2(第5条関係) 指定区分
区分 | 種別 | チャンネル | 通信方式 |
消防波 | 消防波1 | 1 | 二波単信 |
消防波2 | 2 | 二波単信 | |
消防波3 | 3(救急使用波) | 二波単信 | |
府内共通波 ※主運用波2と同一周波数 | 4(大阪府使用波) | 二波単信 | |
統制波1 | 5(全国使用波) | 二波単信 | |
統制波2 | 6(全国使用波) | 二波単信 | |
統制波3 | 7(全国使用波) | 二波単信 | |
主運用波1 | 8(他府県使用波) | 二波単信 | |
主運用波2 | 9(大阪府使用波) | 二波単信 | |
主運用波3 | 10(他府県使用波) | 二波単信 | |
主運用波4 | 11(他府県使用波) | 二波単信 | |
主運用波5 | 12(他府県使用波) | 二波単信 | |
主運用波6 | 13(他府県使用波) | 二波単信 | |
主運用波7 | 14(他府県使用波) | 二波単信 |